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知る人ぞ知る最強の英語の勉強法!English Grammar in Useを使った実践的な英文法の勉強

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画像出典:Cambridgh University Press

英語の勉強法に近道はない。しかし、英語学習の最強の文法書と呼ばれる本がある。それが、「English Grammar in Use」である。

 

 

別にぼくが個人的に最強と言っている訳ではない。実際にこの本は、世界でそういう評価を受けているのである。洋書という理由で、日本ではそれほど知られていないだけで、知る人ぞ知る名書である。(検索で「world best english grammar book」などと入力すると、English Grammar in Useが結構な頻度で出てくる。)

English Grammar in Useの世界的な評価を知りたい人はこちらも参考に。
関連【英語習得のバイブル本】世界中の英語を勉強する人が使う英語学習のおすすめ英文法参考書

English Grammar in Useで勉強すれば、英文法はマスターできる。ぼくが出会った中で、最高の勉強法といってもよい。

この記事は、English Grammar in Useの内容の紹介である。本書のエッセンスの解説と共に、本書がなぜ英文法の勉強に最適なのかを説明する。

 

本書を使った英語の習得方法を期待している人はこちらの記事を参考にしてほしい。English Grammar in Useと英会話を組み合わせた、実践的な英語勉強法を書いている。

関連English Grammar in Useの使い方(日本で英語を独学する場合)

English Grammar in Useで最高の英語勉強法を 

English Grammar in Useが世界中でなぜこれほど英語を学ぶ人々から評価されるのかというと、それは「使える英語が学べるから」の一言に尽きる。

正直なところ、現場で使えない英語勉強法をいくら試しても時間の無駄なのである。

実践的な英語を学ぶ 

English Grammar in Useは、単に英文法を無機質に解説するだけではない。ネイティブのもつ細かいニュアンスの説明や、「こういう状況ではこっちの表現が適している」といった「生の情報」を読者に与えてくれる。

「気の利いた」説明を読むことにより、学習者は「つまらない英文法」と「リアルな英語」の繋がりを感じることができるのである。こういう本はなかなかない。目からウロコが落ちっぱなしである。

「あ、そういう違いがあるのか」、「こういうシチュエーションではこっちを使えばいいんだ」と納得しきりとなる。英語を学ぶなら、本当はこういうことを勉強しなくてはいけない。

English Grammar in Useでリアルな英語を学ぶ

何を学ぶにしてもそうだが、習ったことが「現場で使える」と楽しいものである。「知識」が実践で使える「スキル」になることがわかると、学ぶことも楽しくなる。それを繰り返していくうちに、上達する自分を味わう楽しさも加わってくる。逆にそれがなければ挫折する。

英語を真剣にマスターしたい人がEnglish Grammar in Useで勉強すれば、本当に使える英語が習得できる。

English Grammar in Useなら「使える」英語が学べる

本来であれば、上で述べたようなネイティブの感覚的なものは、海外で暮らす中で少しずつ体で学んでいくものである。色んなシチュエーションを体験し、何度もミスをおかしながら、少しずつ英語を理解していくのである。

English Grammar in Useは、それを1冊の本の中で解説しようと試みている。もちろん、この本で英語圏の文化や風習を学ぶことはできないが、英文法に関しては、かなり実践的な英文法の知識とテクニックを網羅的に伝えてくれる。実生活で学ぶことを書籍から学べるのだから、本当に最強の勉強法といってもいい。

とはいえ、いくら言葉で説いたところで伝わらないと思うので、実際English Grammar in Useの中身を実例とともに紹介していきたい。

 

 

 

be going toとwillの違い

未来・意思を表す表現としてbe going toとwillがある。「これから~する」、「私は~する」というときに使う。今の学校教育ではどうか知らないが、少なくとも僕の時代は両者は置き換え可能であると学校で習った。試験でも機械的に置き換えるだけで点数が取れた。

でも実際は違う。明確な違いがあるのだ。この違いは、実際に海外で生の英語に触れて気づく。

English Grammar in Useではどう説明されているか見てみよう。まずはwillから。

本文:
We use "will" when we decide to do something at the time of speaking.

和訳:
willは会話の中で「その場」で何かをすると決まったときに使う。 

一方、be going toの説明はこうなっている。

本文:
We use "be going to" when we have already decided to do something.

和訳:
be going toはすでに何かをすると決まっているときに使う。

これだけではわかりづらいので、簡単な例で説明しよう。例えば、AとBが会話していて、パーティをしようという話になったとする。そのときのセリフは、こうなる。

A : Let's hava a party!

B : That's a great idea. We'll invite lots of people.

Bは「たくさん人を呼ぼう」と言っている。この場合、Bはwillを使わなくてはいけない。"We are going to invite ~"とは言えない。なぜなら、パーティは今の話しの中(その場)で決まったことだからである。

 

では一方、パーティをすることにしたBがCを誘うときはどうなるだろう。

B : We are having a party. We are going to invite lots of people. Are you coming?

C : Yes!

となる。この場合は"We are going to invite ~"となる。"will"はNG。なぜなら、パーティはこの会話の前に「すでに」決まっているからである。過去に決まっていて、「~するつもり」というニュアンスが含まれる場合は、be going toなのだ。

 

こういう感覚を知った上で話せる英語がまさに「使える英語」である。

日本人の学校英語の頭だと未来形は全てwil"になってしまいがちで(be going toは使いづらいから)、実際海外でも"I will~"を連発する。人に尋ねる時も"Will you~"の連発になる。上の例でも、実際多くの日本人は、"We will invite~"と言っている。実践で使える英語を習っていないから仕方ないのだけれど、正直これはかなり違和感満載である。

逆にちゃんと使い分けられれば、ワンランクアップである。

 

 

canとbe able toの違い

もう一つ例を。
学校の英語の授業では、canとbe able toは置き換え可能だと習った。実際にネイティブが話す日常会話でもどちらの表現も出てくる。では、canとbe able toに違いはあるのだろうか。違いがあるなら、どう違うのか。これも、English Grammar in Useの説明を見てみよう。 

本文:

You can say that somebody "is able to" do something, but "can" is more usual.

和訳:

be able toは「~が可能だ」という意で使えるが、canの方が一般的である。

とある。canの方がより汎用的であるという説明。
では、過去形だとどうなるか。

本文:

We use "could" for general ability. But if you want to say that somebody did something in a specific situation, use "was/were able to" ( not "could" ).

和訳:

couldは単に「(過去において)能力を有していた」という事実を表すときに使われる。しかし、特定のシチュエーションで誰かが何かを出来たという場合は、couldではなくてwas/were able toを使う。 

ちょっと理解しやすいように意訳したが、説明のとおりである。現実世界でもそういう風に使い分けられている。

 

例えば、下のAとBの文は全く違う意味が含まれる。

A : I could walk for two hours yesterday.

B : I was able to walk for two hours yesterday.

Aは単に能力を説明していて、「2時間歩くことができた(実際に歩いたかどうかは不明)」という意味になる。

一方Bは、「昨日2時間歩けたんだ!(実際に歩いた)」という意味である。

 

学校で習った英語の頭で話すと、Aのようにcanの過去形としてcouldを使って、「実際に歩いた」場合も話してしまう。だが上で説明した通り、Aの文章だと相手には「実際に歩いたかどうか」という部分は伝わっていない。なぜなら、2時間歩く能力は持っていた(could)が、寝ていたのかもしれないのだから。 

まあ現実の会話では、相手が空気を読んでくれるから伝わらないことはない。ただ、ネイティブは頭の中で「そこはbe able toなのよ」と静かに訂正してくれていることだろう。

 

 

最後に

上で示した2つの例のような細かいニュアンスの説明などは、ネットで検索すればすぐに出てくる。海外在住の日本人が丁寧に日本語で解説してくれていたりする。しかし、これらを1つ1つ検索して、その情報の真偽を確認する作業はとてつもない労力である。これはきっと誰もが経験済みだろう。

その点、English Grammar in Useにはこれらのエッセンスが網羅的に1冊の本の中に集約されていて、使える英語を体系的かつ効率よく学ぶことができる。本気で使える英語を目指すなら、これを利用しない手はないだろう。英語をマスターしたい人は是非てにとってほしい。

 

 

English Grammar in Useシリーズには、英語レベルなどに応じて多くの種類がある。その選び方はこちらにまとめてある。興味が湧いた方は見てもらいたい。