
Web業界で有名な「LIG」が運営するスクール。最大の特長が「Web制作会社が運営」していること。現役クリエイターの指導、良質な学習環境、コンサルタントによる厚い就職支援が保証されている。豊富な制作ノウハウをもとに実践的なスキルが確実に身につくので、首都圏で本気でWebデザインを学びたい人には、ここが最適。
前々からLIG(リグ)が運営するWebデザインスクール「デジタルハリウッド STUDIO 上野 by LIG」の存在が気になっていた。
僕はすでにWebの仕事をしているので、スクールとは無縁なのだけれど、「Web制作会社が運営するスクールってどんなことやってるのだろう?」と純粋な好奇心はあった。
ちょうど最近LIGの中の人とのつながりができたこともあり、「スクール説明会(冷やかしで)行ってみてもいいですか?」と尋ねたところ歓迎された風だったので、上野の散歩がてらにLIG本社(=スクール)を訪ねてみた。
ここでは、僕が説明会で聞いた話をまとめている。
東京都内(特に上野、池袋周辺)でWebデザインスクールを探している人や、「LIGのスクールっていいのかなぁ」と思っている人に役立つ情報かもしれない。(一つの口コミ・評判として参考までに。)
デジタルハリウッド STUDIO by LIG?なにそれ?
「デジタルハリウッド STUDIO by LIG」は上野にあるWebデザインスクール。まだ開校3年くらいの新しいスクール。
デジハリ✖️LIGコラボ運営のWeb専門スクール
名前の通り、デジタルハリウッドとLIGが提携して運営するWebクリエイター専門スクール。
といっても、デジハリ?LIG?それ誰?という人もいるだろう。
デジハリはIT・Web業界では超有名なスクール。僕もその昔、Webデザイナーになると決めたとき真っ先にデジハリの説明会に行ったくらい。知名度の高い全国規模のIT専門スクール。
一方、LIGも首都圏のWeb業界の人なら知らない人の方が少ない(であろう)くらいの有名なWeb制作会社。
LIGのホームページは一見「ヤバい会社?」と思えてしまうほど個性的…だけれど、実際は超まっとうな企業。Webサイトのコンテンツも優良でネットでWeb関連の調べごとをしている頻繁に目に入ってくるほどネット露出度が高い。
そんなLIGが運営するスクール、と聞けばやっぱり気になる。
「デジタルハリウッド STUDIO by LIG」の各コース概要と対象者
公式サイトを見れば詳しく書いてあるけれど、スクールと各コースの概要を簡単に紹介しておこう。
公式サイトはこちら。
このスクールの対象者とそうでない人
「デジタルハリウッド STUDIO by LIG」は、Webデザイナー・クリエイターを育成する専門スクール。
具体的にはこんな人が最適。
- ネット上のデザイン(ホームページ、広告バナー)を作りたい
- HTML/CSSやWordPressでWebサイトを作りたい
- JavaScriptでフロントエンドのプログラミングをしたい
- Adobe PremiereやAffter Effectでネット動画をつくりたい
- LIGという会社に興味がある
職種で言えば、Webデザイナー・クリエイター、Webディレクター、コーダー、プログラマー(フロントエンド)、動画クリエイター、あたりになる。
対象でないのは、以下のような人。
- スマホアプリを作りたい
- ゲームのプログミングをしたい
「Webデザイン」が目的でなければ、このスクールにはマッチしない。
学べるスキル一覧
- Webデザイン(Webサイト、バナーなど)
- グラフィックツール(Photoshop/Illustrator)
- HTML/CSS
- jQuery/JavaScript
- WordPress
- PHP
- 動画ソフト(Adobe Premiere, Affter Effect)
コースの種類
おもな人気コースは以下の通り。
- Webデザイナー専攻コース
- Webデザイナー専攻+WordPress講座
- プログラミングコース
- ネット動画クリエイターコース
上記以外にもIllustratorやPhotoshop講座などの単科コースも用意されている。
各コースの詳細は公式HPやスクール資料を参考にどうぞ。
スクールのパンフレットはこんな感じ↓(資料請求すればオンラインですぐ見れる)
”Web制作会社が運営する”Webデザインスクール
なんといっても、デジタルハリウッド STUDIO 上野 by LIG(長いので以後「LIGのスクール」と略す)の最大の特長がコレ。
Web制作会社が運営しているWebデザインスクールであること。
僕が知っている限り、Web制作会社が運営しているスクールはここだけ。制作会社が運営していると何がいいのかというと。
- 現役Webクリエイターと話ができる
- 制作会社の実践ノウハウをダイレクトに学べる
- Web業界のコネクションができる
- 求人動向に関する情報を得られる
- 求人案件の紹介、就職の斡旋がある
- LIGに就職できる(※もちろん採用面接有)
Web制作会社というのはWebデザイナーにとって、将来の職場になる場所。特に、初心者、業界未経験者にとって「業界のつながり」ができるのは心強い。
LIGのスクールは何がいいの?メリットは?
スクール選びするなら他と比べるのが普通。LIGのスクールのメリットは何か?
他のWebデザインスクールに比べて、何が違うの?
上でも書いた通り、制作会社で培われた現場のスキルやノウハウをダイレクトに学べるのは本当に大きな魅力。
実際にWebクリエイターになって仕事始めると、「スクールで学んだ内容」と「現場の実践」の間にはギャップがあることに気づく。要するに、スクールを卒業しても即戦力のWebクリエイターにはなれないということ。
LIGのスクールでは、このギャップを最小限にしてくれる。
デジタルハリウッド他校との違い
デジタルハリウッドは全国規模のスクールなので、全校舎で共通の動画教材を使い、どこでも同じ内容を同じレベルで学ぶことができる。
では、LIGが運営する上野校と池袋校のオリジナリティは何か?
具体的に違うのは以下のポイント。
- LIGオリジナルの講義(LIVE授業)がある
- LIVE授業はLIG社員による実践ノウハウの講義
- LIG主催のイベント、セミナーがある
- LIGのクライアントからのお仕事紹介がある
このとおり、LIGならでは「実践への近道」が多く用意されている。
実践に直結する技術やアドバイスが得られるのが、LIGスクールの最大のメリットである。
スクール選びは自分の足で
少し余談。
僕の経験からもいえるけれど、Webスクール選びは必ず自分で動いて自分で判断しよう。
ネットの評判や口コミは、その性質上たいてい絶賛か罵倒のどちらかに偏っているので、 100%鵜呑みはしないこと。スクールのHPや資料もいいことしか書いていない(宣伝だから当然だけれど)。
なので、カウンセリングや体験レッスンでスクール見学をしつつ、教室の様子やスタッフ、講師の対応などを自分の目で観察して、自分に合うスクールか否かを判断しよう。
デジハリLIGのスクール説明会ってどんな感じ?
LIGスクールの説明会はだいたい1時間~1時間半。グループでなく個別開催。気楽に「ちょっと相談にのってもらいに行く」くらいのノリでOK。
スタッフの対応は堅苦しくなくフレンドリー。LIGらしい。
「Webデザイナーになるための作戦を一緒に立てます。」
LIGの説明会担当者はこう↑言っていた。説明会は「一緒に作戦会議をする場」だそうで、一人ひとりの要望や状況に合わせて対応してくれる。
LIGのスクール説明会の流れはこんな感じで進む。
- ヒアリング
- Webデザイナーなるための作戦会議
- 教室見学など
まずはこちらの話をしっかり聞いてくれるので、ボヤッとでもいいので自分の描いている希望の将来像を伝えよう。
- Webデザイナーになって何がしたいのか
(デザイン中心?コーディング?ディレクション?) - どういう働き方がしたいのか(転職?在宅?)
などを伝えれば、その実現に必要なスキル、学習スタイル、どんな仕事があるか等、的確なアドバスをくれる。
講義、教室の雰囲気
クラス制?マンツーマン?
学校の授業のようなクラス制ではなく、自分のペースで学習する。コースの期間は決まっているが、学習進度は個人次第。
基本、学習は動画教材に従って進めていく。教室には講師がいるので、疑問・質問があれば呼んで教えてもらう。
講師は誰?いいの?
講師は全員Webデザインの専門家。
現役のフリーランスWebクリエイターや元LIGスタッフ、「いいオフィス」の会員などにLIGが依頼して講師を務めてもらっている、とのこと。
「作ること」が最優先
学習内容は実践重視。現場で使われているツールや技術を使って、とにかく生徒が手を動かして「作ること」を大事にしている。
生徒はどんな人たち?
Web業界未経験者、初心者が多い。
転職、副業を目指す25~30歳の女性の割合がもっとも多い。(僕が行った日も、たまたまかもしれないが全員女性だった。)
学習環境
PC(Mac)やソフトを自分で用意する必要はない。学習環境は十分整っている。
「いいオフィス」が無料で使える
上野のLIG本社ビルの1,2階はコワーキングスペース「いいオフィス」になっていて、スクール生はここを自由に使える。池袋も同様。
「いいオフィス」は多くの現役Webクリエイター、エンジニアが利用している。
Web業界の人、LIGスタッフとの交流はあるの?
LIG社員が講師をつとめるLIVE授業で、現場の技術からWeb業界の雑談まで色々と情報が得られる。また、様々なセミナー、イベントも定期開催されている。
いいオフィス会員(Web業界の人)、現役フリーランサーと接触できる機会も多い。
生徒数は多いの?
現在は約180人。
生徒数が増えて学習スペースが足りないらしく、現在増床工事中。
講師の数は十分?
学習スペース拡大に伴い、講師の数も増やしサポート体制も整える。
気分転換に隅田川、スカイツリーはいかが?
地下鉄1駅分歩けば隅田川はすぐそこ。勉強の気分転換にスカイツリーみながら隅田川沿いの散策もいいかも。
卒業後の就職・転職
これからWeb業界を目指す人はここが一番気になるところ、だろうか。
就職サポートは?
デジハリの就職支援と、LIGの就職支援の両方を活用できる。
就職・転職からフリーランス、在宅まで幅広くサポートしてくれる。
就職・転職できるの?
6ヶ月間(Webデザイナー専攻コース)で一通りのスキルは身につく。
未経験者でも、他の人と差別化できるポートフォリ(作品集)をしっかり作れば、就職・転職にたどり着ける可能性はかなり高い。(ポートフォリオ作成はサポートしてくれる。)
また、LIGの「業界のつながり」を最大限に利用すれば、就職・転職にかなり有利になる。
仕事紹介などはあるの?
ある。
LIGはレバテック(IT系転職エージェント)との繋がりもあり、個々のスキルセットにあった求人案件を紹介してくれる。
LIGの業務パートナーの企業から「いい人材いない?」と求人がくることもあるので紹介することもある。また、LIGから卒業生にLP制作などを依頼することもある。
そのままLIGに就職する人もいるの?
いる。初めからLIG就職志望でスクールに入ってくる人もいる。
副業目的の人はどうサポートするの?
クラウドソーシングやクリエイターズマッチなどの副業プラットフォームを紹介。広告バナー、LP作成の仕事などを紹介することもある。
下記の通り、LIGからも積極的にアルバイトや制作パートナーのオファーを出している。
【アルバイトを募集中!】
— 株式会社LIG 公式アカウント (@LIG_J) 2019年3月5日
LIGではWebサイトの制作だけでなく、さまざまな企業のコンテンツ制作にも力を入れています。その中心となるメディア事業部で、コンテンツ制作をお手伝いしてくれる方を募集中です。どしどしご連絡ください!https://t.co/uvrXYGqVzO
【New】
— 株式会社LIG 公式アカウント (@LIG_J) 2019年4月11日
フリーランスのみなさん、LIGの制作パートナーになりませんか?4/23(火)20:00~新御徒町LIGオフィスにて、3回目となるフリーランス説明会を開催いたします。前回参加できなかった方は、この機会にぜひLIGオフィスへお越しください!https://t.co/nkv6UpW6k0
Web業界の就職動向について
ついでに今のWeb業界についても聞いてみた。
Web業界って人手不足?
IT技術者の求人倍率は6、7倍。
他業界と比べて2倍近く高い状態で、業界・職種ともに、過去もっとも高い状態。
当然、若い人ほど就職・転職しやすい。
Webデザイナー・クリエイターの将来は明るい?
今後もWeb系技術者の需要は高い。
LIGでは未経験者でも採用することあるの?
ある。特に若い人なら実績や経験が乏しくても、育成を考慮して採用する。
若くない人(30代後半以上)はどんな就職先がある?
インハウスWebデザイナー(企業内のWeb担当者)がおすすめ。
自社サイトを内製する企業も増えているので、これまでのキャリアを生かせる業界内で、Web部門の管理者の求人案件を探すのがいい。
LIGのリアルな口コミ・評判
LIGとデジハリが運営しているプログラミングスクールの説明会行ってきたのだけど、かなり良さげだった。
— ShigaYuichi (@YuichiShg) April 22, 2019
何よりLIGで実務経験を経た人が教えてくれるのは他にはない価値があって、ツールの使い方やコードの書き方など本で習得できるスキル以外の制作スキル(むしろこっちを知りたい)が身につきそう。
デジハリ受講生が、LIGマネージャー、ジャックのライブ授業を受けてます。
— 吉原ゴウ / LIG代表 (@gosan) February 5, 2020
こーいう授業があるのはいいよねー! pic.twitter.com/UILg4wBqMY
デジハリLIGでWEB系の転職についての講義。フリーランスでも色々発見があります。
— Tamosan@EpisodeⅣ (@FreelancerEvo3) September 14, 2019
制作会社の単価や職種、ポートフォリオを作るコツ、転職市場の動向、AI化する時代のWeb制作の今後など。
ライターとしても、こういうの聴くのは良いテーマ探しになるなー。 pic.twitter.com/fbi11Td8p4
Web業界に興味があるなら見学に行ってみよう
「制作会社運営」がウリのLIGのスクールは、実際にその恩恵を受けられそうな場所だった。
スクール云々は別にして、Web業界に興味のある人はWeb業界の現場が見れて、おもしろいだろう。気軽に立ち寄ってみよう。
LIGはスクールと制作オフィスが同じビル内にあるので、説明会で内部を歩いていると普通にLIGのクリエイターとすれ違ったり、集まってなにやら作業していたりする様子もみれる。
下のコワーキングスペースでは業界の人が打ち合わせしていたり、フリーランサーとおぼしき人がMacで作業していたりと、なにやらWeb制作現場の薫りのする空間になっている。
スクール見学のついでに現場も感じられるというのはかなり貴重である。