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海外移住した僕が考える海外移住するために必要な5つの要素 -仕事・スキル・費用・英語など-

 

僕自身は海外移住を経験しているので、基本的には海外に出る人は応援したいという立場にいる。しかし、今までにたくさんの海外移住失敗例を実際に見聞きしてきたこともあり、ネット上で無責任に煽りたくないという気持ちもある。

 

30歳までの独り身の人に対してなら「細かいコト考えずに、とりあえず行ってみたら!」と気軽にいえる。しかし、31歳以上で家族持ち、守るべきモノがある人に対しては、そうそう気安く海外移住なんて勧められない。

 

この記事では、少し慎重に考えるべき後者の人達に向けて、海外移住を検討するにあたって考慮すべき材料を与えてみたい。

海外移住するために必要だと思うものを5つあげてみる。下に挙げた①~⑤の優先順で重要だ考えているが、あくまで順番は個人的な意見である。

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僕はニュージーランドに移住したので、ニュージーランドの事情しかわからない。他の国(例えば東南アジアの諸国など)への移住はまた様々な事情が異なると思うので、ここで書くことの一部は全く参考にならないかもしれない。そこら辺はうまくフィルタリングしながら読んでいただきたい。

 

 

1. パッション(熱意)

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書く必要も無いかもしれないが、まず「海外で暮らしたい」という気持ちが必要である。これがないなら海外移住を考える必要はない。

ただもう少し厳密言うと、単に「海外に行く」ことに対するパッションではなくて、「海外に行ってこうしたい」ということに対するパッションといったほうが正しい。(これは次のビジョンに繋がるので詳しくは後に述べる。)


海外に行ってみたいというパッションは、単なる憧れであることが多い。これなら旅行で満たせる。憧れだけで移住してしまった場合、現地で何か壁にぶつかったときにその気持がすぐ消えてしまう可能性が高い。


しかし、海外移住する理由自体は何でもいい。動機付けの部分は人それぞれでいいと思う。

  • 「グローバルな人材になりたいから」
  • 「海外で自分の力を試したいから」

などの立派な動機があれば最高だろう。ただ、必ずしも前向きな理由でなくともよい。

  • 「日本社会で働くのに疲れたから」
  • 「なんとなく先行きが暗いから…」

どちらかというと、僕が出会った人の中ではこういうネガティブな理由の人の方が多かった。僕自身もその一人だった。

要は、その動機付けをキッカケにどう動くかという部分が重要で、どれだけ強い気持ちを自分の中に生み出し、自分の選んだ道を進んでいけるかが鍵となる。

 

 

2. ビジョン

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はじめは憧れだけでもいいと思う。しかしもう少し掘り下げて考えよう。
海外生活に対するビジョンをどこまで具体的に描けるだろうか?

僕自身、ビジョンなんて全く持ち合わせずに海外に出てしまったのでエラそうに語る資格はないのだけれど、今振り返って考えれば、明確な戦略を用意していればもっとうまくできたんじゃないかと思いもする。

ビジョンとは、「海外で何をしたいのか、それを実現するためにどういう作戦で挑むのか」という戦略のこと。具体的にいえば、

  • 今自分の持っている武器(スキル)は何か
  • それは現地で通じるスキルか
  • そのスキルで仕事はあるのか、いくらぐらい稼げるのか
  • 現地でスキルを身につける場合は、どれくらい時間が必要なのか
  • 専門学校を卒業した程度でのスキルで仕事に繋がるのか
  • 専門学校に通っている間の生活費は足りるのか
  • 仕事を得るまでの間の生活費は十分あるのか
  • 労働ビザを得るためにどういう手段をとるのか
  • 現地で通用する英語をどうやって身に付けるのか

 

などである。ビジョンが不透明だったり見積りが甘かったりすると、現地で時間と資金を無駄に浪費してしまう。

ただいくら思い描いたとしても、社会の仕組みも文化も全く異なる海外で、計画通りに進むことはほぼ期待できないことも覚悟しておこう。実際、現地で暮らしてみて始めて直面する困難はたくさんあるし、途中で作戦変更を余儀なくされることもあるだろう。

だけれど、やはりはじめにしっかりと登るべき山を見据えておいたほうがブレが少なくて済む。

 

 

 

3. 移住資金

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先立つものが無ければ移住は実現できない。
思い描いたビジョンを実現するには資金が必要だ。とくに移住当初はかなりまとまったお金が必要となる。

以下に移住一年目に必要な生活費の目安を挙げてみる。

単身 200~300万円

渡航費、授業料(語学/専門学校)、生活費(家賃・食費・水道光熱費)、ビザや各種保険費用 

夫婦・母子 500~700万円

渡航費、車購入、授業料(語学/専門学校/子供の学校)、生活費(家賃、食費、水道光熱費)、ビザや各種保険費用

家族 800~1000万円

渡航費、家具/家電/車購入費、授業料(語学/専門学校、子供の学校)、生活費(家賃、食費、水道光熱費)、ビザや各種保険費用


上の目安では、1年目は語学学校や専門学校に通ってスキルを磨く期間として設定している。ビザの関係で移住してすぐにフルタイムの仕事を見つけて働きだすことはほぼ不可能に近い。少なくとも1年目は出費ばかりになると覚悟しておいたほうが良い。

 

 

4. スキル

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スキル(専門性)によって、だいたいの年収幅(=生活レベル)は決定する。自分の仕事の収入相場は把握しておこう。

 

海外では、専門性とそのレベルを日本以上に明確に問われるので、普段から「自分は何ができる人間か」という部分は強く意識しておいたほうがいい。就職においても質問されるのはこの一点のみである。年齢とかヤル気は一切関係ない。(性別や年齢を面接で問うことは違法とされていることが多い。)

海外に出る前に、自分が今持っているスキルが海外で通じるのか、日本でのキャリアは活かせるのか、などは一度しっかり調べておくとよいだろう。

 

ただ、いくらスキルと日本でのキャリアがあったしても、移住してすぐに就職先を見つけることはかなり困難である。まず仕事に就くためのビザ(労働ビザや永住権など)がないし、現地でのコネもキャリアもなく英語力も乏しい人材を雇う雇用主はほぼ皆無である。

海外移住した場合、まずたいていの人は現地の専門学校に通う。ここで1、2年を準備期間にあて、そのあいだに英語力と現地で要求されるスキルレベルを身につけるのが普通である。しかし専門学校を卒業しても、現地でのキャリアのない移民の就職活動は簡単ではないことは理解しておこう。

 

 

5. 英語

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「英語ができないから海外はちょっと…」と考える人は多いと思うが、海外移住を考えるとき英語は最大の障壁にはならない。ここであげる要素のなかでは順番的には最後になる。

英語ができることは、英語圏ではメリットにはならない。通訳者や翻訳家でも無ければ、英語ができても専門性がないと仕事は貰えない。
逆に、英語が多少拙くても際立つスキルがある方が仕事が見つかる可能性は高いだろう。

ビジョンが明確で、スキルがあれば英語は後からついてくる。英語を上達させることを考えるより、海外で自分は何をするのかを考える方が先決である。

もちろん、「移住前に英語を勉強しなくていい」という話ではない。

 

 

最後に

海外で暮らすということは楽しいことでもあるが、同時に大変なことでもある。現地で長期間生活していると、日本では直面しないようなビザ絡みの問題や文化の違いによるトラブルなどが定期的に発生する。

 

ここで述べたことはかなり慎重な意見だし、これを読んでなんだ大変そうだなぁと萎縮してしまった人もいるかもしれない。

でももしそうであれば、それも仕方ない。ここで僕の記事を読んでいなくても、身内や友人の中から海外移住に否定的な意見を寄せてくるひとは必ず出てくることだろう。

 

でもこれはある意味、自分のパッションを確認するためのいい機会なのだ。

反対意見を聞いて、一時的に不安になったり自信を失ったりするかもしれない。それでも「自分は挑戦してみたい」という意思が自分の中で再び湧いてくるようであれば、もうそれは間違いなく挑戦したほうがいい。

 

 

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