ここでは、「English Grammar in Use」の効果的な使い方について説明する。
この本の学習をどう進めるか、というよりも、English Grammar in Useを使ってどう英語をマスターするかの方が重要である。そういう意味での「使い方」が本質的だろう。
僕自身の学習経験も交えながら、詳しく解説してみたい。
- 前半では、English Grammar in Useの単体での使い方
- 後半では、日本にいながら独学で英語をマスターするためのEnglish Grammar in Useの使い方
について書いていく。後半まで読んでいただければ、英語学習のエッセンスが理解いただけると思う。
English Grammar in Useの種類や選び方については以下をご覧ください。
English Grammar in Useの中身と解説
まずは、English Grammar in Useの中身を紹介。すでにEnglish Grammar in Useを持っている人は、ここはスキップしてもらってもOK。
English Grammar in Useは、現場で使える実践的な英語を本当にわかりやすく解説してくれる参考書である。ちなみに、「English Grammar in Use」というのは中級(TOEIC600点前後)で、英語入門者向けの初級(450点未満)は「Essential Grammar in Use」という。
English Grammar in Useを毎日コツコツ進め、3周もすれば英語の基礎は確実に身につく。他の文法書に余計な投資をする必要はない、これ1冊で十分である。
まず、本書の詳細な内容やエッセンス、ユーザーの評価を知りたいという人は、こちらの記事を参考にしてもらうのがいい。
表紙、デザイン
English Grammar in Useの見た目はこんな具合だ。は表紙もグラデーションがかかって高級感が演出されている。
2019年、4年ぶりに改訂され第5版「English Grammar in Use 5th edition」が出版された。これが最新版。
表紙や中のデザインは変わったが中身は大きな変更はない。
English Grammar in Useの中身
English Grammar in Use(中級)の中身はこういう感じになっている。
見開き左が文法項目の解説文とサンプル、右ページが演習問題という構成になっている。もう少し詳しく見たい人は、出版元のCambridge Universityのホームページで中身のサンプルPDFがダウンロードできるので確認しておこう。
▶English grammar use 4th edition | Cambridge University Press
なんとなく上の画像からも想像できるかもしれないが、かなり分厚い。
本書は145の文法項目から成り400ページ近くにも及ぶ。English Grammar in Useは英文法を全て網羅しているし、半分は演習問題なのだから分厚いのも仕方ないのだけれど、その膨大な量に圧倒されることもある。
特に日本で独学の人はEnglish Grammar in Useを活用しきれずに、途中でモチベーションを失い挫折してしまう人がいるのも事実である。この対策は後で説明する。
海外で実践した僕のEnglish Grammar in Useの使い方
まず簡単に、ぼく自身が実践したEnglish Grammar in Useの使い方について説明しておく。
要は、「English Grammar in Useの学習」と「英語を話す」を平行するのが最も良い使い方である、と言いたい。
English Grammar in Useとの出会い
English Grammar in Useに出会ったのは海外の語学学校。授業のテキストだった。もちろんその時は、この本が世界発行部数3,200万超の大ベストセラーであるとは知らなかった。
色々と調べてみると、English Grammar in Useは世界的に英語学習のバイブルと評価されているテキストで、生徒だけでなく英語講師すらも英語の教え方を学ぶときに使う本であることがわかった。
この本で学んでいくうちにその理由がよくわかった。English Grammar in Useには、「ネイティブがどういうフィーリングでこの文法を使っている」ということが書かれている。文法の解説と同時に、ニュアンスまで教えてくれるのだ。
僕は、本書の「リアルな英語」解説を読むにつれ、英語を学ぶのが楽しくなっていった。「あぁそういう感じで使うのか!英語って面白いな」って思ったのはこのときが始めてだった。自然と、英語を使うのが面白くなっていった。
この本に出会って以降10年間、もうこの本以外で英文法を勉強したことがない。他の文法書の必要性を感じていないからだ。ぼくは実際、この本一冊でニュージーランド永住権に必要な英語レベルをクリアしている。IELTSスコアは7.0である。TOEICでいえば870~970に相当する。(もうTOEICは卒業したので実態がわからないが)
僕が実践したEnglish Grammar in Useの使い方
English Grammar in Useをどう進めるかという意味の"使い方"については、特にコツというものはない。
本書のどこから始めてもいいし、著者のレイモンド・マーフィー氏も「好きなところから学習を始めて、辞書のように使ってもいい」と言っている。自分の弱点からはじめてもいいし、興味が沸いたところからはじめてもいい。
ただ2点だけ重要なことがある。
- 継続して必ず一巡すること
- アウトプット(スピーキングや英会話)の練習を取り入れること
最初の方は簡単なページもあるが、すでに学校などで習って知っているからといって飛ばさないこと。
English Grammar in Useには、もの凄く実用的な英語のエッセンスがたくさん詰まっている。学校では習っていない、ネイティブの細かいニュアンスなどが細かく記載されている。これらを1つでも見逃さないよう、隅々まで読んで欲しい。
個人的に選ぶ最重要ユニット
以下のユニットは必ず何度も繰り返し学習して欲しいパートである。(※イギリス英語版中級 English Grammar in Useの場合)
- Unit7~10 – 現在完了
- Unit13~16 – 現在完了と過去形、過去完了
- Unit19 – 現在時制の未来活用
- Unit23 – willとbe going to
- Unit38 – if I doとif I did
- Unit26~36 – Modals(助動詞)
- Unit69~80 – aとthe 単数/複数
- Unit137~145 – フレイザル・バーブ(句動詞)
上にあげたユニットは、本質的に英語を理解する上で本当に重要なユニットで、ここをしっかり押さえれば、学校の勉強では習わなかった英語の本当のニュアンスがつかめるハズだ。
僕はこの部分を読んで、この本の素晴らしさを実感し、生の英語を学ぶ楽しさを味わえた。
アウトプットと並行することが超重要!
もう一点は、English Grammar in Useと併行して必ずアウトプットの練習をすること。これが本当に重要。
ぼくの場合は海外で暮らしていたため、得た知識をすぐ実践で使うことができた。その結果、飽きずにEnglish Grammar in Useを続けることができたし、習った知識を自分の血肉に変換することができた。
しかし、日本で独学する場合は英語を聞いて話す実践の場がないので、英語環境は自分で作るしかない。
この後で詳しく説明するが、English Grammar in Useは分厚い本であるため、途中でつまらなくなって挫折してしまう人もいる。英文法だけを詰め込んでいってもアウトプットする場がないと、現実感が乏しくつまらなくなりがちである。
インプットだけの英語勉強法は挫折する
英語の勉強はとにかく挫折する人が多い。一言でいうと、挫折する人はアウトプット(英会話、スピーキング)をしない人だ。
簡単に「挫折する英語勉強法」について説明しておこう。
実践をしない日本人の英語の勉強
English Grammar in Useに限らず、英語の勉強を途中で挫折した経験のある人は多いだろう。「今度こそ!」と奮起してもやはり続かない。続かない理由は、たいてい「途中で英語の勉強がつまらなくなるから」である。つまらない理由は、インプットばかりでアウトプット(実践)の場が無いからである。
● ● ●
特に日本人の英語勉強法はインプット偏重が多い。おすすめとされる本やスマホアプリを使って家や通勤時間に勉強するのはいいが、文法・単語、聞き流しばかりではないだろうか?
日本人の英語力をチャート図にすると以下のようになる。下の6つの能力がバランスよく高ければ「英語を話せる人」なわけだが、日本人の場合はとにかく文法力と単語力に偏り過ぎている。
英語は言語であり口を動かし、体で覚えていくものなので、インプットした知識も実践する場がないと真に身につくことはない。TOEICや受験勉強が目的なら座学だけでもいいけれど、英語を聞いて話して会話する能力を身につけたい人は、これではいけない。
実践がないと英語のリアル(現実感)を感じられないし、「自分の英語が通じる」という体験もできない。これではモチベーションは継続しないのは当然。結果、つまらなくて挫折する。
アウトプットできる英語環境を構築しよう
English Grammar in Useによるインプットばかりでなく、得た知識をスキルに変えるトレーニングもしよう。
英語をマスターするならアウトプットとインプットをバランスよくやることが大事だ。
英語の発音、リズム、話し方、実際に会話でよく使う言い回し、これらは実際に口を開いて英語を話さないと決して身につかない。
そのために、日々英語を口にする環境を作ろう。
English Grammar in Useはインプット用
English Grammar in Useは英文法書。リスニング力・スピーキング力の向上を期待するのは無理がある。英語をマスターするのに文法書だけでは不十分だ。これはしっかり理解しておこう。決して万能ではない。
文法はEnglish Grammar in Useで大丈夫だが、これと併行してリスニング、スピーキングを鍛える練習をしよう。
オンライン英会話などが実践的で理想だけれど、いきなり英会話レッスンといっても自信のない人もいる。そういう人は、一人で英会話が練習できる「スタディサプリ ENGLISH 」という英会話アプリを試してしてみてはどうだろう。
「スタディサプリEnglish」は英会話力を磨くのに最適のアプリ
「スタディサプリEnglish」はリクルートが提供する人気No1英語アプリ。日本人が苦手な「話す力」と「聴く力」を一人で鍛えることができ、しかもドラマ形式のストーリーで楽しみながら英語を学習できる。
英語初心者はいきなり英会話レッスンに飛び込むよりも、これを利用したほうが確実に効果があがる。恥ずかしさもない。
スタディサプリEnglishは有料だけれど、良質なアプリなので特に英語初心者にはおすすめ。
このアプリならしっかり、日本人英語の弱点をカバーしてくれる。
僕自身、今もこのアプリで勉強している。800時間超使って使用感や評価は以下にまとめているので興味ある人は参考にどうぞ。
スタディサプリEnglishをオススメする理由
スタディサプリEnglishの最大のメリットは「外国人の先生と対話できなくてもスピーキングとヒアリングの練習ができる」こと。緊張したり、恥ずかしい思いをせずに英会話力を鍛えるられるので、日本人の英会話独学に最適のツールだ。
このアプリが向いている人は以下のとおり。
- 英語のアプトプットをしたい人
- 一人でも話す練習をしたい人
- 英会話を始めたいけど飛び込めない人
- 英語初心者
スタディサプリEnglishは有料(月額2,178円)だけど、英会話力を飛躍的に伸ばしてくれるので、確実に有料の価値はある。まずは無料期間を活用して試してみよう。
特に初心者の人は、いきなり英会話レッスンをはじめるよりずっと効果があがるだろう。
【最新のお得情報】
■ 1年パックなら料金がお得!
■ 月額2,178円⇒1,738円(実質)
■ 無料お試し
■ 返金保証あり
無料体験で全機能利用可能なのでまずはお試しから。
無料体験の申し込み手順は以下で、画像付きで解説している。
最後は実践あるのみ
最後に、実践(英会話レッスン)は不可欠。
おすすめはオンライン英会話。その中でも『NativeCamp(ネイティブキャンプ)』がイチオシ。なぜならNativeCampはレッスン受け放題だから。
公式サイトNativeCamp|1週間無料キャンペーンを実施中!
ネイティブキャンプの体験レビューは以下を参考にしてほしい。
他にもオンライン英会話は色々あるので、いくつか無料体験で試したいという人は下の2社がおすすめ。
両方とも業界大手で安心感が抜群。無料体験もあるので気軽に試して感触を掴んでみよう。いずれも英語初心者でも日本人カウンセラーもついているので安心して始められる。
最後に
English Grammar in Useの「単体での使い方」と、他の教材と合わせた「英語が上達する使い方」について書いてきた。
English Grammar in Useは本当にいい参考書なので、できるだけ多くの人にこの良書を活用してもらいたい。英語力の基礎を構築するには最高である。
これを読んでいる人の中には、過去に本書で挫折した人がいるかもしれない。そういう人は使い方が少し違ったの可能性がある。
もう一度これを機に、インプット&アウトプットのバランスを意思して英語の勉強に再挑戦してはどうだろう。
この本は、本棚に埋もれさせておくには勿体なすぎる。
English Grammar in Useに興味を持ち、この本で勉強したいという方は自分のレベルにあった1冊を探し、ぜひ手にとってもらいたい。選び方の詳細はこちらで。