ここでは、Jackeryのリアルな評判・使用感について書いています。他所でよく見る、メーカーからの提供品や広告料をもらった上でのPR記事ではなく、単なる一般市民の純粋なレビューです。もちろん自腹で買っていますので一切の忖度ありません。デメリットも平気で書いています。
災害対策にポータブル電源を買いました。
どうも昔から台風とは巡り合わせがよく(?)、2018年の台風21号、2019年の台風15号と2年連続で歴史に残るレベルの台風が直撃をうけ、長時間の停電とロウソク生活を経験しました。電気がないと仕事ができないWeb系フリーランスの僕には致命的。
そして今年の球磨川の災害をみて…
これはもう毎年何か起こるんだなと思い、せめてポータブル電源は準備しておこうと決心しました。
色々悩んだあげく、評判の良さそうなJackery(ジャックリー)製のポータブル電源とついでにソーラーパネルも買ってみたので、詳しくレビューしてみます。
良いことばかり列挙しても購入を検討している人の参考にならないので、デメリットや気になる点もしっかり書いています。
評判良好のJackery(ジャックリー)!ポータブル電源
Jackery(ジャックリー)は、大型のポータブル電源メーカーでは一二を争うほど評判の良いメーカーです。
「安全で良いもの」ブランド展開中
米国発のバッテリー企業Jackeryは、2019年から日本で本格展開をはじめています。
日本のアウトドア系YouTuberにはもれなく商品提供していて、日本市場に積極的に注力している模様です。
「30日間返金保証、2年保証」を謳い、安心・安全大好きな日本人に「良質なポータブル電源ブランド」のアピールに励んでいます。
口だけでなく実際の製品品質も伴っていて、Amazonのコメントなんかを見ても軒並み高評価なので、少なくとも悪質・低品質な中華製品でないことは想像できます。(サクラレビューばかりというわけでもなさそうだし)
Jackeryポータブル電源の特長
Jackeryポータブル電源は、買っても後悔はしなさそうだな、という印象でした。
- デザインがかっこいい
- 評判いい
- 最低限の信頼性はある
他のポータブル電源ブランドと比べても、日本人の間では人気が高いです。
その理由はおそらくですが、「米国発の企業」という響きが第一印象いいのだと思います。
Jackeryポータブル電源4モデル(240/400/700/1000)
Jackeryのポータブル電源には、容量によって240/400/700/1000の4つのモデルがあります。
4モデルの違いは、基本的には容量の違いですので用途に合わせて選べます。
Jackery ポータブル電源 240 67200mAh/240Wh
Jackery ポータブル電源 400 115200mAh/400Wh
Jackery ポータブル電源 1000 278400mAh/1002Wh
実際に買って使ってみた!Jackeryポータブル電源700
製品仕様の細かいところは、公式サイトをみてもらえばわかるので、ここでは買った人でないとわからないポイントをレビューしてみます。
公式サイトJackery ポータブル電源 192000mAh/700Wh
ポータブル電源700の価格は平均的
Jackeryポータブル電源700は79,800円。192,000mAhクラスのバッテリーとしては、平均的な価格といっていいでしょう。
Jackeryポータブル電源700のAmazonでの価格変動は、ここ数ヶ月以下のような感じです。
通常価格79,800円。Amazonのセールで6万円台になります。
ちなみに僕はAmazonタイムセールで67,830円で購入しました。上の価格推移をみても、頻繁にセール価格になっているので、待てる人はタイミングをみてもいいと思います。
家庭用コンセント入力で80W、約14時間で満充電
Jackeryポータブル電源を充電するには、3つの方法があります。
- 家庭用AC電源(家のコンセント)
- シガーソケット
- 太陽光発電(ソーラー経由)
家にあるコンセントに繋げば、約80Wで安定して充電してくれます。フル充電までは約11時間くらい。
豊富な出力端子、でもUSB-Cはない
Jackeryポータブル電源700の出力端子は3種類。
- DC出力(シガーソケット)
- USB-A×3
- AC出力×2
普通に使う分には困りませんが、唯一の不満はUSB-C出力端子がないこと。残念!せっめてUSB3端子うち1つでもいいのでUSB-Cは付けて欲しかった…
ま、これについてはシガーソケットにUSB-Cのカーチャージャをつければ解決するんですけどね(詳細後述)。
充電できる電気機器
Jackeryポータブル電源700は、最大電力500Wの機器に給電できます。
スマホ、PCなどUSB接続する電子デバイスはもちろん全てOKです。扇風機やミニ冷蔵庫も問題ないです。
家庭用のヘアドライヤー 、ヒーター、トースター、電気ケトル、炊飯器、電子レンジ、冷蔵庫、製氷機、エアコン、給水ポンプ等は500W出力では無理です。
60Hz固定だけど関東で使ってOK?
Jackeryポータブル電源700のAC出力の周波数は60Hz固定です。50Hzへの変更はできません。
西と東で周波数が違うことを知っている人は、「え、じゃ関東で使って大丈夫?」と気になる人もいるでしょう。
答えから言うと、基本的に大丈夫です。だいたい電気・電子機器の方で50/60Hz周波数の違いは対応してくれています。(各製品の対応周波数は記載されています。)
電子レンジや洗濯機は周波数が異なると動かないものもありますが、そもそもJackeryポータブル電源700ではパワー不足で、これらを動かせませんので心配する必要はないでしょう。
ソーラーパネル(Solar Saga)からの太陽光発電はどんな感じ?
ポータブル電源を買うにあって、やりたかったのが太陽光発電デビューです。Jackeryは自社製ソーラーパネルも販売しています。
庭先、車載、どこでも発電・蓄電
災害時を想定したので、気軽に持ち運びできるJackery製ソーラーはいいですね。家の庭先や、車の上に載っけていつでもどこでも発電できます。
JackeryソーラーパネルにはUSB出力端子もついているので、直接デバイスを接続して充電できます。もちろん、ポータブル電源に接続すれば蓄電も可能です。
ひとまず。自家発電できる材料が揃って少し安心しました。
Jackery純正ソーラーパネルからの充電は60Wが最大
「Jackery Solar Saga 100」は、いちおう100W発電の商品ですが、ソーラーパネルは理論値通りに発電することはまずないので、だいたい最大70〜80%ぐらいの実力が相場です。Jackeryに限らずどのメーカーでも。
僕の環境下では、雲ひとつない8月の晴天時で最大64W程度、平均60Wでした。日が陰れば10W台にもなります。
また、ソーラーパネル自体が熱くなると発電効率が落ちるので、夏の日中は実力が落ちます。
個人的には、せめて70Wは出て欲しかったですが、Amazonのレビューをみても軒並み「Jackeryのパネルは60W程度しかでない」というコメントが多いので、これが平常運転なのでしょう。
正直ちょっと物足りませんが、最低限というレベルです。
Jackeryの信頼性は?アメリカ企業だけどMade in China
Jackeryはアメリカ企業とのこと。企業情報には、こう記載があります。
Jackery Incは、創立メンバーにAppleの元バッテリーエンジニアが加わり、2012年米国シリコンバレーにて設立。最先端の研究開発および製造の専門知識を積み重ね、2015年に世界初のリチウムポータブル電源を開発、2019年には戦略的パートナーとしてJVCケンウッド社と提携。
色々ネットの情報をみてると「安心・かっこいい米国ブランド」みたいな勘違いをしている人も多かったので、いちおう書いておきますが「中身はMade in China」です。
米国発ではあるけど、製造はやはりMade in China。
まぁ今のご時世、モバイルバッテリーなんて大小限らずほとんどが中国・深圳(しんせん)に工場があるので、Made in China以外を見つける方が難しいのが現実です。
その中で、Jackeryは米国発を前面に出しているので惹かれますね。
日本クオリティのサポートを望むならJVCモデル
Jackeryの日本オフィスは都内マンションの一室。サポートと販促業務だけで、とうぜん国内に工場なんて持っていません。Jackeryは2年保証を謳っているけれど、修理となれば大陸に送られることになるのでしょう。
しかし、Jackeryは日本メーカーJVCと提携していて、電器量販店なども売られているJVCモデルもあります。
日本水準のサポートを受けたければ、こちらを選んでもOKです。実際に、それが理由にJVCモデルを購入する人もいます。
JVCモデルはJVCが味付けをしているので、製品仕様はやや異なります。
Jackery700の欠点①:USB-C出力がない
上述しましたが、Jackeryポータブル電源700にはUSB-C出力はありません。(上位モデルの1000はあります。)
USB-Cがデジタルデバイスの標準になりつつあるなかで実装されていないのは、残念ながら、大きなデメリットと言わざるを得ないでしょう。ほとんどの他社ポータブル電源はあります。
USB-C出力のカーチャージャー装着で解決
これの一つの解決法として、DC出力(シガーソケット)にUSB-C対応のカーチャージャーを取り付けるという方法がおすすめです。
こういうやつ。2,000〜3,000円程度。余計な出費が増えることに変わりはありませんが。
ポータブル電源のDC出力って活躍の場面が少ないので、これを有効活用できるという意味でも賢い方法でしょう!出力も大きいのでPDで急速充電も可能です。
もちろん、AC出力にアダプタつけて使用すればいいのですが、2つしかないAC出力が埋まってしまいますし、それにAC/DC変換となって電力の使用効率が悪くなってしまいます。
また、USB-A出力からCへの変換ケーブルを使うという手もありますが、出力が弱すぎて(最大10W)急速充電は無理ですし、デバイスによっては充電できません。
USB-C対応のカーチャージャーひとつ買いましょう!
Jackery700の欠点②:ACアダプタは結構熱くなる!
家のコンセントからポータブル電源を充電していると、付属のACアダプタが結構熱くなります。欠点といえば欠点です。
Amazonのコメントをみていても、気にしている人は何人かいました。
実際、充電中に触ってみるとかなり高温になっていますので、神経質な人は気にはなると思いますが、この件についてはJackeryからもコメントも出ていて、一応「PESに準拠しているから大丈夫」ということです。
こればかりは信じるしかありません。
Jackery700の欠点③:ポータブル電源のファンがうるさい
個人的に最も予定外のデメリットがこれです。
ファンがうるさい。結構、致命的でした。
音の大きさはそれほどでもないが、頻繁にOn/Off動作する
ネット上の他のレビューやコメントをみていると、「ファンはあまり気にならない」と書かれていますが、ほんとかな?と思います。実際に生活の中で何日も使った人の意見なのだろうか?
うるさいといっても音量ではなく、ファンの動作が鬱陶しいという意味の「うるさい」です。
ファンの音は騒音レベルではないです。ヴーンという古いデスクトップPCくらいの音。
しかし、ストレスになるのが頻繁にOn/Offするファン動作。数分回って休止、数分休止してファン再開を延々と繰り返します。
逆にずっと回っててくれた方が気にならなくていいです。車内で寝るとき、静かな書斎で使用する人は、気になるかもしれませんね。
30W程度の機器を繋いでもファン動作する
Jackeryポータブル電源700は500W(瞬間最大1,000W)の機器まで使用できます。
消費電力が大きいドライヤーなど使用時に、内部冷却のためにファンが動作するならわかります。熱くなるのは納得できるんですけど、30W程度の小物を使っているときにすらファンが鳴ります。
もちろん、30W程度ならポータブル電源本体は熱くないので、「今、ファン回らなくていいでしょ」と思いますが回ります。
一方、DC出力で同じ30W使用してもファンは鳴りません。つまり「内部温度が○℃になったらファン開始」という設計ではなく、「AC出力に機器を繋いだら定期的にファンを動作」という仕様になっているのでしょう。
どうなんでしょうね?この設計。せっかく他はレベル高い製品なので残念です。
Jackeryポータブル電源はおすすめできる?リアルな感想
率直な個人の意見として、Jackeryのポータブル電源は「まぁ悪くない」というレベルです。
ポータブル電源としての機能に問題はありませんし、出所不明の粗悪な中華メーカーというわけでもありません。
Amazonの評価・評判をみても、口コミ件数も多く平均★4以上と多くのユーザーが満足しているのもわかります。サクラレビューで口コミ操作されている訳でもない。
僕が購入した「Jackeryポータブル電源700」に関して言えば、上述の通りファンがうるさいなど確かに不満点、期待に及ばなかった部分もありますが、トータルでみれば合格点だといえます。
あとは、今後しばらく使ってみて耐久性やサポート体制など含めて総合評価する予定です。
Jackeryの企業情報、カスタマーサポート連絡先
Jackery製品は30日返品保証、2年間保証があります。
何か問題があればカスタマーサポートに電話またはメールで問い合わせてみると良いでしょう。
- 会社名:株式会社Jackery Japan
- 住所:東京都渋谷区代々木一丁目55番14号セントヒルズ代々木 701号室
- 電話:03-6315-4822
受付時間:午前10時〜午後6時(土曜・日曜・祝日を除く) - e-mail:hello@jackery.com